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『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル〜最期に死ぬ時。』の公開を記念して、『毎アル ザ・ファイナル』、『毎アル2』にご出演いただいている、イギリス国立認知症ケア・アカデミー「ハマートンコート」の施設長ヒューゴ・デ・ウァール博士を招聘し、関口祐加監督とのトークイベントを開催します。

関口祐加監督が「唯一無二の認知症ケア」と呼び、英国の高齢者サービスを行う際の国家基準にも取り入れられている「パーソン・センタード・ケア(認知症の本人を尊重するケア=P.C.C.)」。そのエッセンスを共有し、よりよい認知症ケアのあり方を、みなさんと一緒に考えていければと思います。

「パーソン・センタード・ケア」発祥の地イギリスで、認知症ケア最前線でご活躍されているヒューゴ先生のお話が聞ける、たいへん貴重な機会となります。ぜひご参加ください。

<ヒューゴ・デ・ウァール博士来日 記念イベント>
〜「認知症の人を尊重するケア」その本質とは?〜
【日時】7月24日(火)19:00〜 (開場 18:40)
【会場】日比谷図書文化館・コンベンションホール
【登壇者】ヒューゴ・デ・ウァール博士、関口祐加監督(『毎日がアルツハイマー』シリーズ)
【料金】前売り2500円/当日3000円 
    ※前売り券の販売は終了しました
【定員】200名

●ヒューゴ・デ・ウァール博士 プロフィール


オランダ・アムステルダムの医学部を1989年に卒業後、イギリスに渡り、精神医学を学び続ける。1998年、ノーフォーク州のノーリッジで認知症の集中的ケア・サポートチームを起ち上げ、ジュリアン病院内のハマートンコートと呼ばれる認知症集中ケア・ユニットとリンクさせ、国内外で高い評価を受ける。英国ロイヤル・カレッジ精神科医・高等教育アカデミーのフェローであり、2011年からは、世界精神科協会の教育部門のメンバーになっている。2017年11月には、イギリ全土の認知症分野を対象にした生涯功労賞のファイナリストにノミネートされた。

●ヒューゴ・デ・ウァール博士来日決定に関する関口祐加監督からのコメント
「『毎アル2』の撮影時にヒューゴ先生と初めてお会いし、「認知症になっても十人十色」「安易に薬に頼らない」「探偵になって理由を探る」といった、パーソン・センタード・ケアを根本にした認知症ケアの珠玉の言葉の数々を知り、改めて母の在宅介護を続ける勇気をもらったと言っても過言ではありません。同時に認知症ケアには、高度なスキルが必要なため、家族だけで行う介護の難しさも実感し、在宅介護にこだわらないことも学びました。私が指標としている認知症ケアの真のプロの育成、並びに日本での国立認知症ケア・アカデミーの設立の夢は、まさにヒューゴ先生との出会いから生まれたものなのです。今回の来日時には、たくさんの方々にヒューゴ先生の認知症ケアに関してのお話を聞いて頂き、触れ合って頂きたいと思います。7月にヒューゴ先生と一緒に皆さんとお会い出来るのを楽しみにしています。」

●「パーソン・センタード・ケア」とは
認知症の人を一人の “人” として尊重し、その人の視点や立場に立って理解し、ケアを行おうとする認知症ケアの考え方です。イギリスの心理学者トム・キットウッド教授(故人)が提唱し、英国では、NSF(National Service Framework for elder people:高齢者サービスを行う際の国家基準)に取り入れられています。

キットウッド教授は、認知症をもつ人々の行動や状態は、認知症の原因となる疾患のみに影響されているのではなく、その他の要因との相互作用であると考えました。重要とされる 5 つのアプローチは次の通りです。

①脳の認知障害(アルツハイマー病、脳血管障害など)
②健康状態、感覚機能(既往歴、現在の体調、視力・聴力など)
③個人史(成育歴、職歴、趣味など)
④性格(性格傾向・対処スタイルなど)
⑤社会心理学(周囲の人の認識、環境など人間関係のパターン)

パーソン・センタード・ケアでは、認知症ケアの目的は清潔や安全であることだけでなく、たとえ「認知症」という病名が同じであっても、一人ひとり認知機能や健康の状態、性格、人生歴、周囲の 人間関係などが異なり、その人の個別性をふまえ、その人らしさを尊重することが必要であると唱えており、パーソンフッド(その人らしさ、一人の人間として、周囲に受け入れられ、尊重されること)を高めることを核としています。

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